福島から宮城へそして6号線

追記あり

ブログアップが遅くなりましたが、6月3日に福島県二本松市「杉内運動広場仮設住宅」に伺いました。
こちらは浪江町の方々が住む仮設です。
浪江町はまだ全域避難区域となってますが、町の中心部では、住民が戻れるように、除染や津波被害からの復旧作業が順次されているとのことで、来年?または再来年には帰還できるだろうと、希望の光が見えはじめてます。

今回で6回目の訪問。
今年もまた「一樹デイサービス」さんの施設内で演奏させていただきました。


私の横笛、いつろうさんのジャンベとギター、そして笛教室のみやちゃん。
スタッフの菊地さんも「お祭りマンボ」を熱唱!


<演奏曲>
※できるだけ皆さんご存知の曲を選びました。
1、浜辺の唄
2、ハートの国から
3、コーヒールンバ
4、川の流れのように
5、コンドルは飛んでゆく
6、新相馬節
7、江戸囃子(屋台、昇殿、鎌倉)
8、パラディッソNEO
9、お祭りマンボ



ヨネさんから頂きました可愛い手製の竹細工「フクロウ」。
ありがとうございます。
演奏の後は、ご一緒のお席でお茶をいただき、ご苦労話、お一人おひとりの思いを聞かせていただいてます。
少ないお言葉の中からも、深い悲しみが私の心に伝わり、いつか喜びに変わりますようにと祈ります。


毎年、福島に来ていると、たしかな変化が感じられます。
放射線量が下がっている現実、人々が元気にそして懸命に生きているご様子。



畑山芙美衣さんより、この慰問ツアーの交通費に充ててくださいと、ご寄附1万円とご著書「舞い降りてきた天使たち」を頂戴いたしました。ありがとうございます。
芙美衣さんの清らかなお心で綴られたエッセイです。
毎年、竹林コンサートの会場で天使の絵ポストカードを販売下さっています。



(写真:いつろうさん、あそび場にて)
翌日は、宮城県石巻市の「黄金浜ちびっこあそび場」に伺い演奏させて頂きました。
2011年のあの日直後から現地入りしたボランティアのケロちゃんが、復興の中で運営され、文字通り、地元の子供たちが伸び伸びと遊べる場作り、そしてお母さん方の子育て相談に乗ったりと活躍されている所なのです。

(あそび場のパンフレットより)


この周辺も津波被害の大きかった地域。
地元の方の体験談は実に大変な内容でした。
時間があれば、もっとゆっくり石巻で起きたことを伺いたかったです。


そして石巻市からの帰り道。
東北道を使わずに、海沿いの国道6号線いわき市まで走ることに決めました。


福島第1原発に2〜3キロの至近距離にせまる道ですが、線量は最大でも3〜4マイクロシーベルトとだいぶ下がっており安全。
周辺の復興がどこまで出来ているのか、又は、出来ていないのかこの目で確かめたいと思いました。




南相馬市街を過ぎたあたりで目にした家。
屋根の修理はされないまま避難されたのでしょう。



田畑はあれから6年、そのまま。


浪江町の様子。
お店はもちろん営業していません。
復興のための(?)トラックとよくすれ違いました。



「この先双葉町帰還困難区域」の看板。



大熊町
家々の前の冷たいバリケード
住民の方によると、避難中に自分に許可なくバリケードが設置され、一時帰宅した際、非常にショックを受けたとのこと。
国は防犯のためと言うけれど、ご覧の通りそのような効果のないものです。



富岡町の田畑に除染袋が置かれていました。


この4月に起きた、熊本大分地震の復興はもちろんのこと、
福島浜通り地域の復興は日本の将来にとって大切なことです。


一方では、オリンピックの為に高予算の施設が建設されてますが、被災地はまだこの有様。
しかも最近は、福島県浜通りが忘れられてきている風潮があります。
国道6号線は全線開通し、誰でも車両通行できますので(バイクや自転車は禁止)、もし余裕のある方は是非関心を持っていただき、現状を多くの方に伝えてもらえるとありがたいです。


<関心=愛=光>




原発廃炉に40年かかるといわれてますが・・・・


放射線除去の研究、安全な解体方法の発明など、人間の智慧と可能性は無限大です。
本当に必要な時に「力」は授かるもの。


進みだしたら意外と早い復興も望めるでしょう。


悲惨な現実ではありますが、そこから生れる新たな廃炉技術、人々が安心に暮らせる環境づくりの方法など、福島県発で世界に誇れる分野にもなりえます。


最後に以下の本と記事をご紹介します。
2015年3月に出版された本ですが、福島県の現実がよく理解できます。
「はじめての福島学」開沼 博著

はじめての福島学

はじめての福島学


そして、私が注目の本。

福島第一原発廃炉図鑑

福島第一原発廃炉図鑑


ある福島県民の心の声です。私も同感してます。
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林智裕 / フリーランスライター
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