不可思議な縦の豪雨

(末尾に追記有)
皆様も報道でご存知の通り、昨夜からの豪雨により、栃木、福島、茨城、千葉など広範囲にわたり被害が出ています。
一刻も早い救助活動で皆様の無事をお祈りしております。


また、水位と水の勢いの低下も合わせて即刻イメージしてまいります。

昨日からの雨雲レーダーでは、豪雨の地域が南北に広がり、あまりにも不可思議な状況でした。
2つの台風と秋雨前線の影響とのことですが・・・・。
このところ青森県のオーロラなど通常ではありえないことが起きたので、覚悟はしてました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150903-00010002-dtohoku-l02.view-000


千葉県佐倉市の被害状況を方々から御心配いただいております。
市内くまなく見て回ったわけではありませんが、自宅から国道51号線で公津の杜や宗吾霊堂周辺まで(教室のため)往復しましたところ、目立つ被害はありませんでした。
また参加者の皆さんのご自宅周辺も大丈夫とのこと。


(追記)
台風の進路や気象操作できる技術があるようです。
人工衛星からマイクロ波を照射するなど・・・だそうです。
人命や財産を守るために使われるのならば喜ばしいことですが、果たして本当の目的はそれだけでしょうか?
気象に関しても、私達はさらなる思慮深さが必要な時代に入っているようです。


<以下出典:日経サイエンス2004年11月号>
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0411/typhoon.html

毎年,大きな被害をもたらす台風やハリケーン。その勢力を弱めたり,進路を変えたりすることができるだろうか?近年の研究から実現のシナリオが浮かび上がってきた。

 高度な気象予報モデルに基づいて,ハリケーンの発達のカギとなる複雑な過程が精密に再現された。その結果,ハリケーンや台風などの巨大なカオス的システムは初期条件の微小な変化に非常に影響されやすいことがはっきりした。例えば周辺や中心部の気温や湿度がわずかに変わるだけで大きな影響が出る。

 ハリケーンの何を変化させれば勢力を弱めたり進路を人口密集地域からそらせるか,複雑な数学的最適化手法を利用した研究が進んでいる。著者ら大気環境研究所(AER,全米規模の研究開発コンサルティング企業の1つ)のチームはハリケーンの精緻な数値モデルに基づいて過去のハリケーンの動きを模擬し,さまざまな介入が及ぼす変化を観察することで,その影響を評価している。

 1992年に発生した2つのハリケーン「イニキ」と「アンドリュー」についてシミュレーション実験を行った。この結果,温度や風の初期値をわずかに変えることでハリケーンの進路を誘導したり,暴風の及ぶ範囲を縮小できることがわかった。

 将来は,太陽光発電衛星から送り出すマイクロ波ビームによって大気を加熱し,ハリケーンの温度を変更できるだろう。ハリケーンの進路に当たる海洋上に生分解性の油をまき,海面からの蒸発を抑えてハリケーンの発達をコントロールすることも考えられる。このように,いずれはハリケーンの発達に人為的に介入する具体的な道が開かれ,人命や財産を守ることが可能になるだろう。
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著者

Ross N. Hoffman

マサチューセッツ州レキシントンにある大気環境研究所(AER)の首席研究員兼研究開発担当副社長。専門はデータ同化手法,大気力学,気候理論,大気放射。米航空宇宙局(NASA)の複数の科学チームのメンバーを務めており,米国学術研究会議の「気象変更研究の現状と将来性に関する委員会」に参加した。NASA先端構想研究所(NIAC)による支援や,ヘンダーソン(JohnHenderson)をはじめとするAERの同僚の協力に感謝している。

原題名

Controlling Hurricanes(SCIENTIFIC AMERICAN October 2004)